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この町が好き!琴浦町への思い…《子育てしやすい環境を求めて》【鳥取県移住者インタビュー】

「子育てしやすい環境を求めて、鳥取県へUターンすることに決めました。」

 

そう話してくださったのは、鳥取県出身の中本 純さん、友香さんご夫妻。高校時代に出会ったお二人は卒業後、愛知県名古屋市へ。

 

名古屋での暮らしは楽しく、穏やかな生活を送っていましたが、子どもの出産を機に子育てやこれからの人生について考える分岐点を迎えます。

 

その後、お二人が鳥取県へUターンすることに決めた経緯、現在に至るまでの悩みや葛藤、家族、琴浦町への熱い思いなどを伺ってきました。

 

短い時間のインタビューでしたが、真面目な人柄と、物事に対して真摯に向き合う姿が印象的なお二人。そして、自分たちのお店だけでなく、琴浦町を盛り上げたい!という思いを強く感じました。

 

ぜひご覧ください。

 

中本 純さん・友香さんご夫妻

鳥取県出身の中本 純さん、友香さんご夫妻。高校時代に出会ったお二人は、卒業後、就職を機に愛知県名古屋市へ。

 

名古屋での暮らしは楽しく、穏やかな生活を送っていましたが、子どもの出産を機に、子育てやこれからの人生について考える分岐点を迎えたと言います。

 

「いつからか、地元を恋しく思うようになっていました。」と妻の友香さん。

 

「海もあり山もある鳥取県で、自然に囲まれ生まれ育ってきた自分たちの環境と、名古屋での暮らしがあまりにも違い過ぎて、先が見えなくなっていたんです。」

 

住んでいる場所が工業地帯だったという事もあり、海も山も遠い名古屋での生活に不安を覚えたといいます。

 

「二人で過ごしている時は、名古屋での都会的な生活が楽しかったのですが、子どもが産まれて育てていく中で、少しずつ違和感を感じるようになっていました。」

 

その頃、出張の多い仕事に就いていた夫の純さんは、多忙のため家にいることも少なく、子育てにも関われない日々を送っていたのだそう。頼れる人が身近にいない環境での子育てや生活に、友香さんはいつしか孤独を感じるように。

 

子供の頃から、祖父母と一緒に暮らしてきたというお二人にとって、大家族での暮らしから学んできたことも多く、

 

「海も山もある地元で、おじいちゃんとおばあちゃんも身近にいる環境で子育てをしたい。」

 

二人の思いは日に日に強くなり、2014年4月鳥取県へUターンすることを決意。地元での新しい生活がスタートしました。

 

自家焙煎 ワク珈琲

2023年5月、琴浦町赤碕塩屋地区の風情ある町並みの中にオープンした「自家焙煎ワク珈琲」は、中本さんご夫妻が営むコーヒー屋さんです。

 

自家焙煎のコーヒー豆を使用したハンドドリップコーヒーの提供と、オリジナルコーヒー豆の販売などをしています。

 

現在、お店は軌道に乗り、琴浦町を代表する店舗のひとつでもある「自家焙煎ワク珈琲」ですが、ここに至るまでには様々な葛藤があったといいます。

 

2020年、友香さんが体調を崩し、思うように体を動かすことができない病気を患います。

 

しかし純さんの仕事は、愛知県に住んでいた頃と同じくらい多忙を極め、激務に追われていたのだそう。

 

「琴浦町に戻ってきたのに、仕事ばかりでいいのだろうか。」純さんは、友香さんの心身の心配と、子育てに関われないもどかしさに思い悩んでいました。

 

「あの頃は、家族みんながいっぱいいっぱいでした」と友香さん。

 

コロナ禍に入ったことで、思うような生活を送れていない葛藤に拍車がかかり、家族間の空気がピリピリとした状態に。

 

「以前から、定年退職をしたらお店をやりたいね、と話していたこともあり、この機会に仕事や生活を変えてみよう、と二人でチャレンジすることにしました。」

 

このままの生活では、何かが壊れてしまうと感じたお二人は、2020年12月、コーヒー店を開業するという新たな道を選択し、進むことに。

 

そして『道の駅 琴の浦』でチャレンジショップに出店。2021年3月、縁があり琴浦町にある「ショッピングセンターアプト」内での営業をスタートします。

 

その当時、自家焙煎珈琲のお店が、鳥取県中部ではまだ少なかったこともあり、「町民の皆さんが、興味を持って話しかけてくれました。」と純さん。

 

「ショッピングセンターアプト」内に広がる、コーヒーのいい香りに誘われるように、琴浦町の皆さんが近づき声をかけてくれたのだそう。

 

2年間の出店で徐々に認知され「アプトのコーヒー屋さん」と呼ばれるように。

 

「ショッピングセンターアプト」内で営業しながら、子どもの学校の近くで物件を探していたのだそう。子どもがお店に歩いて帰れる場所に、お店を出したいと考えていたからです。

 

物件を探しているという話を、町民の皆さんに話していたことがきっかけとなり、知り合い伝いに現店舗の場所を紹介してもらうことに。

 

学校からも徒歩約5分。海も山も近く実家からも程近い、まさに思い描いていた理想の場所で「自家焙煎ワク珈琲」をオープン。子どもたちと触れ合う時間も増えたのだそう。

 

オープンからもうすぐ2年。忙しい中にも、充実した暮らしを送っているそうです。

 

KOTOURAブレンド

中本さんご夫妻と琴浦町職員による「TNGプロジェクト」と「WAKU coffee」で共に計画し、作りあげたというKOTOURAブレンド。自然豊かな琴浦町をイメージした「海」と「山」の2種類あります。

 

お二人は、いつか琴浦町のお土産になるようなものが作りたいと思い描いてきたのだそう。

 

パッケージの裏側には、琴浦町のスポットがそれぞれ書かれています。表のイラストは琴浦町の地域おこし協力隊の方が描かれたものです。

 

琴浦町民のみなさんと一緒に作った「KOTOURAブレンド」。町への思いが詰まったとても素敵なドリップパックです。

 

琴浦町を盛り上げたい

2024年11月10日、琴浦町で開催されたコーヒーのイベント「COFEE FESTA まめかけ」。コーヒ―屋さんが22店舗、飲食やワークショップなどのお店が18店舗集まった大イベントです。

 

琴浦町役場本庁舎前に、テントを並べて開催。当日約3,000人~4,000人のお客さんが来場したのだそう。

 

「自家焙煎ワク珈琲」としてお二人も、主催者を手伝う形で企画段階からイベントに参加。初めての大イベントに手応えを感じたと言います。

 

現在、第2弾も計画中とのこと。来年は2回開催できたらいいねと話しているのだそう。

 

「琴浦町の皆さんは、温かくオープンな方が多いと思います。受け入れてくださる器が大きく、古い町並みに急に入ってきた私たちに対しても、優しく接してくださったので、すぐに溶け込めました。」

 

最初の頃は、ドキドキしていましたと友香さん。琴浦町の皆さんの温かさに救われたと言います。

 

「一日一日変わる山や海などの様子を、子どもたちが目にして感じて、それを日常の会話で話すことができる環境がとてもいいなと感じています。」

 

毎日の生活の中で、通勤通学時など、山も海も当たり前に視界に入る環境に住んでいることを嬉しく思うと話す純さん。

 

自分の住んでいる町に対して、熱を持ち、琴浦町を盛り上げたいと話すお二人から感じた強い琴浦愛。

 

琴浦町っていいな、魅力的な町だなと感じた時間となりました。

 

興味のある方は、ぜひ琴浦町のある鳥取県に遊びに来てくださいね。待っています。

 

移住年表

2013年 長男の誕生を機に、地元鳥取県へUターンすることを考え始める

2014年4月 当時住んでいた愛知県から妻の地元である鳥取県米子市へUターン

2016年8月 家の購入を機に夫の地元琴浦町へ移住

2020年8月 働き方を考え始める

2020年12月 勤めていた会社を退職し、自家焙煎ワク珈琲を開業

2021年3月 ショッピングセンターアプトでの出店開始

2023年5月 琴浦町赤碕塩屋地区に店舗を構える

 

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