佐々木正志さんインタビュー。
先日、鳥取県の大山とその周辺が日本遺産に選ばれました。長い歴史と様々な体験ができる山として、注目を集めています。
その大山町で、大山を鳥取を盛り上げるために活動されている佐々木正志さんに話しを伺いました。
佐々木正志
東京都出身、縁もゆかりもない大山町の地域おこし協力隊として昨年まで活動。今年からは地域おこし協力隊を辞め、新しい事業をスタート。
人と人を結ぶ人として、注目されている。
現在、
①Orange Space~大山の暮らしに触れることができる民泊事業~
②Orange Trip~大山に住まうひとに触れる観光プログラム事業~
③Orange Box~大山の暮らしを届ける通販事業~
中心に活動をしている。
ー 佐々木さんは東京都出身なんですよね?
そうです。生まれも育ちも東京です。大学卒業して、東京で社会人をしていました。偶然にも大山町と縁ができ、昨年まで大山町の地域おこし協力隊として、働きました。
🙂
大山の人にもう一度会いたくなるような場所にしたいですね。
ー 今回新しいことをスタートされたんですよね。
はい、大山の野菜を届けるOrange Box、観光プログラム事業Orange Trip、民泊事業Orange Spaceをスタートしました。
Orange Boxは分かりやすい事業なんですが、大山の採れたて野菜を全国各地にお届けする事業です。始まったばかりなのですが、少しずつ注文が来ています。
また米子にある居酒屋さんで大山町の野菜を納品する計画もあります。
農家さんの販路がなかなかないので、その販路を作りたいと思っていて、若い農家さんの助けになるように少しでも野菜を買い取って、役立てればいいなと思います。
もともと僕は観光で大山を知ってもらいたいというのが1番にあるので、(大山の)魅力を伝えるための1つのツールとして、Orange Boxがあるという考え方です。
🙂
ー Orange Space、Orange Tripについても教えてください。
🙂
Orange Space(民泊)で大山に泊まってもらって、(人と)1番近いところで大山の魅力を伝えるためにやっていきます。
そのOrange Space(民泊)の外側にOrange Trip(観光)で大山に来た方に魅力を伝える方法があります。
Orange Trip(観光)では大山町の方にガイドをやってもらいます。
そして、またその外側にOrange Boxがあって、一回大山に来た人とつながっていくために、大山の買えるもの、大山の情報などを提供します。
Orange Boxはそういう大山と1回関係をもった人と大山をつなげるためのツールとなるように考えています。
①Orange Space、②Orange Trip、③Orange Boxの3つが一体になっているような、全部つながりがあるんです。
🙂
Orange Space(民泊)は大山の基本的に暮しを体験する形にしたいです。
大山の農家さんにファームステイをしたりで、本当に暮しを体験する形にしたいと思っています。
今までの観光だとスタンプラリーの形に近いというか、あそこ行った、じゃあ、あそこも行こうかみたいな感じだったので、Orange Space(民泊)では大山が田舎に帰ってくるような場所にしたい、もう一度会いたくなる場所にしたいですね。
その人にとってのもう1つのふるさとみたいな形にしたいですね。
それができるようにOrange Tripの観光プログラムも大山に住んでいる人にやってもらいます。
🙂
東京、鳥取、それぞれ違う良いところがある
鳥取に限らず地方に住む人は、(東京との)違いを差として捉えている人がいるんですけど、差ではなくて、違いだけであって、東京にはこっちにないものがある、逆に鳥取には東京にないものがある。ということだと思うんです。
それは差ではなくて、個性の違いとして捉えられれば、魅力的な場所なのになあって思います。
🙂
信頼関係でなりたっている
日本中、世界中に大山に関わってくれる人を増やしたい。
長い視点で見て、つながりを作りたいと思っています。
つながりを作った方が、のちのちいろんな所に広がって行くのかって思っています。
今、始めた形は元手がいらない形で作ったので、農家さんと信頼関係でやっているので、注文が入ってから農家さんにお願いして、お金が入ったら(農家さん)払うって形にしています。
信頼関係でなりたっているビジネスを、少しずつ大きくしていきたい。
🙂
バーベキューで70人以上集めた
東京に行った時、バーベキューをしました。
その時に大山のものを使ってイベントを企画しました。
自分が大山に来てきてって言うんじゃなくて、自分から出向いて行くことが大事かなって思って。
5月の初めにバーベキューを企画して、大山の新鮮な肉や野菜を持って行って、友人や友人の友だちが来て70人くらい集まってくれました。
そしてそのバーベキューに来てくれた人が実際にゴールデンウィークに東京から大山に遊びにきてくれたんです。
そのバーベキューに来てくれた人は20人くらいは大山に来てくれたことがある人で、それで大山の共通の話題で盛り上がれるというか、その話しを聞いていると、他の人たちも大山に来たくなって来てくれる人が多い。
大山は自分が好きになった場所なんで相手に伝わるのかなと思ってて、だから好きになってくれる人をたくさん作って、人から人へと伝えて行けたらいいなと思います。
東京に行くたびにそんなイベントを企画していこうかなって思っています。3ヵ月1回くらいやりたいですね。
🙂
ー 佐々木さんが大山の宣伝部長ですね?
🙂
僕自身も自分から大山を知ってもらいたいと思っています。広告塔になれれば良いなと思っています。
いろんなところに出向いて行きたいです。
今のうちに農家さんたちとのつながりを作って行って、つながりがあるからこそ出来る観光を作りたい。
始めながら、修正しながら、ちょっとずつ改善している途中です。
🙂
編集後記
話しを聞いていて、佐々木さんはすごく熱量がある方だなって思いました。パワフルな方で、話しも面白い。ついて行きたくなる人です。
実際に東京では70人もの東京近辺に住む人を集めて、大山バーベキューをやってしまう。しかもそのなかの20人くらいは、鳥取の大山に来たことがある。それは佐々木さんが呼んでわざわざ東京から鳥取に来てくれた人たちです。佐々木さんの人徳は凄いなあと思います。
「鳥取と東京は差ではなくて、個性の違いと捉えれば違う視点で見える」このコメントにはなるほどと思わされました。「ない」ものに目がいきがちですが、普段見過ごしている「ある」ものに目を向けると違った視点で物を考えられるのかもしれません。
まだ事業は始まったばかりなので、本当の結果はこれからだと思いますが、鳥取マガジンとしても応援したいと思います。がんばれー。
🙂
佐々木正志
1988年7月23日 東京都世田谷区出身。
早稲田大学人間科学部を卒業後、約二年間広告代理店の営業職に従事。偶然WEB求人で目にした”大山町観光企画プロデューサー職”の募集に、直感的に魅力を感じ大山町へ。はじめて訪れた際、大山の自然、人にに一目惚れし、移住を決意。2015年地域おこし協力隊観光部門として活動。旅行業界唯一の国家資格・国内旅行業務取扱管理者免許を取得。自ら事業を起こすため、1年で独立。
HP:縁ある人と生み出す
①Orange Space、②Orange Trip、③Orange Boxの活動は上記HPをご確認ください。