日本の書用紙の中で50%以上のシェアを誇る因州和紙をご存知ですか?
三椏(みつまた)を主原料とした因州画仙紙は、きめが細かく筆が滑らかに進むことから「因州筆きれず」といわれ品質の高さから、多くの書道ユーザーに愛され続けています。
そんな因州和紙の手漉き体験ができるとのことで鳥取県鳥取市佐治町「因州和紙伝承工房 かみんぐさじ」さんに伺いました!
工房住所|駐車場
住所は鳥取県鳥取市佐治町福園146−4です。
大きい看板と広めの駐車場があります。
因州和紙|紙漉き体験手順
500円コースで色紙、はがき
700円コースでコースター、しおり、うちわが制作できます。
今回は はがきを作ってみることにしました!

これを2回ほど繰り返します。
シワにならないように注意してゆっくりとしていたので、きっと表面もなめらかにできていると思っていましたが…
引き上げて仕上がりを見てビックリ!!
かなりムラができており、なかなかコツがあるように感じました。
職員の方が「全然やり直していいですよ」と優しく声をかけてくださったのですが、これも”味”と捉え、制作を進めることに!
色とりどりの紙でデコレーションしました。
今回は、はがきを製作していたので、春のお便りをイメージしました。
ここでのポイントはちぎり絵同士が重ならないようにすることで、そうすることで次以降の工程でも崩れにくくなるとのことでした!
かけ湯をするように、装飾部分に紙でコーティングしました。
ちぎり絵が重なっている部分は2度かけを行い、剥がれないようにしました。
漉き重ねた紙を専用の機械に置き、脱水します。
脱水した紙を温かい干板に貼りつけて10分〜15分程待ちます。
ここまでの所要時間は、乾燥時間含め1時間くらいでした。
今回はたんぽぽと桜で春はがきをイメージしました。②で気にしていたムラも乾いてみるとあまり気にならなかったです!
和紙で製作されたはがきは、紙の質感から温かみを感じることができるのでこんなはがきがポストにあれば嬉しくなりそうです。
和紙で日本初の伝統工芸品として認定
1975年(昭和50年)「手すき和紙」の伝統技術を継承する因州和紙は、和紙部門で全国の和紙産地の産地の中で一番はやく、国の工芸文化財に指定されました。
指定にあたっては
- 製造過程の主部分が手作りであること
- 伝統的技術・技法によって製造されること
- 伝統的に使用されてきた原材料であること
などの規定の要件が満たされていることが認められたそう。
職人技が光る和紙づくり
はがきを乾燥させている間は少し時間があったので、スタッフさんのご厚意で工房を見学させていただけることに!
こちらの工房で書道用の手すき和紙を製作されているようです。
工房内に響く ちゃぽん…という紙すきの音がなんとも心地がよかったです。
後から調べると、このちゃぽん…という音も「伝統的な地場産業の音で、生活と関わりが深い」と評価され「残したい日本の音100選」にも選ばれているとのこと!知りませんでした!
工房で作業するスタッフさんの中には因州和紙に魅せられ県外から研修生として働いておられる方もおられました。
滑らかな肌触りな和紙を見ていると久しぶりに書道がしたくなりました。
因州和紙工房直営ショップも併設
施設内には因州和紙の商品が購入できる物販コーナーもありました。
書道家の方やアーティストの方が使用される高級和紙だけでなく
日常的にも使いやすいレターセットなども!今回はこちらの星座の描かれたレターセットを購入しました。
星のたより 因州和紙レターセット ¥1320
封筒に便箋を入れると透けて見えるデザインがとても可愛いです。
因州和紙が繋ぐ地域との関わり
鳥取県内の学校を卒業された方であれば、もしかすると経験があるかもしれませんが、学校行事としての手すき体験も受け入れておられるとのこと!
私も小学校で紙漉き体験をしたことを思い出しました。
その影響もあり、過去に手すき体験をした地元の方も「久しぶりに思い出して来てみました」と再訪することもあるとか!
そんな色褪せない思い出と共にある因州和紙は、これからも県内外問わず多くの方に愛され続ける存在だと思います。
書道やはがきを出す習慣がない方でも、鳥取県の伝統を体感できる紙すき体験はおすすめです!
夏休み期間は自由研究と課題として訪れる方も多いとのことですので、親子でも楽しく体験ができるのではないでしょうか?
機会がありましたらぜひ一度お立ち寄りください。
因州和紙伝承工房かみんぐさじ
住所:鳥取県鳥取市佐治町福園146–4
定休日:水曜日
営業時間:9:00〜16:00
電話番号:0858- 89- 1816
↑電話・WEB予約フォームで紙漉き体験の予約もできます
(データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。変更ある場合がありますので参考程度にお願いします。)
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