[米子市]試飲もできる酒蔵見学「稲田本店」無料体験で地元の地酒を知る
鳥取県米子市にある「稲田本店」は、江戸時代(なんと創業330年以上!)から続く老舗酒蔵です。
酒蔵見学はツアーなど団体での参加はもちろんですが、個人での参加といった少人数でも受付をしています。
予約は稲田本店さんの公式ホームページにある申し込みフォームか、電話0859-29-1108でも申し込みができます。(電話の場合『ホームページを見ました』と伝えるとスムーズです)
(●稲田本店酒蔵見学申し込みページ https://www.inata.co.jp/tour)
申し込み受付時間も、酒蔵見学も、平日9:00~16:30の間で行っています。お休みは土日祝日です。
お酒が苦手な都丸さんに代わって、くしさぶろーが行ってきました。(Twitter:https://twitter.com/you1000555)
<稲田本店 アクセス>
住所は、鳥取県米子市夜見町325-16
車で来られる方は国立米子工業高等専門学校か、米子市立彦名小学校を目指すといいでしょう。
国立米子高専のすぐ近く。
上記二つの学校に挟まれる形で立つ、この信号がみえたら右折します。
そのまま直進すると、すぐに稲田本店さんのシンボルでもある大きなタンクが見えてきます。
到着しました。
とても立派で、堂々とした佇まいを見せる正面玄関だと思います。
ゆったりとした広さの駐車場が用意されています。
僕の前の時間帯で酒蔵見学をしに来たとおもわしき、団体さんが乗る観光バスも止まっていました。
雪が降った後だったので道路の凍結が心配でしたが、天気に恵まれて非常に気持ちのいい一日でした。
稲田本店 酒蔵見学のまえに
正面玄関の軒先に、茶色いマリモのようなものが吊り下げられていました。
これは「杉玉」と呼ばれるもので、球状に加工した杉の葉っぱです。『新酒が出来ました』という意味が込められていて、はじめは茶色ではなく、とても鮮やかな“緑色”をしています。
玄関先には一番新しい賞状と、その賞を取ったお酒がディスプレイされていました。
原料となるお米が収穫されたのは、平成三十年。杜氏(とうじ)よばれる酒蔵の最高責任者を筆頭にして、蔵人たちが作る日本酒が完成するのは約半年後となる平成三十一年。
鳥取にある他の酒蔵をおいて、新酒コンテストで第一位に輝けたという栄光は、それまでの努力が報われる瞬間だったのではないでしょうか。
今年のコンテストでも、素晴らしい成績を残せるよう応援しています。
余談ではありますが、鳥取県民になってもうすぐ一年になるのに県知事のお顔を拝見したことがなかったので、心の中で『はじめまして』と挨拶をしました。
玄関先には他にも、酒蔵見学者にむけたウェルカムボードも用意されていました。
真ん中に書かれた『鳥取マガジン』の名前を見つけて嬉しくなると共に、私の中では少しづつ緊張の度合いが増していくのです。
見学を始める前に通されたホールには、たくさんのトロフィーや賞状が所せましと飾られています。
今回案内をしていただけるスタッフさんによる簡単な説明のあと、動画「日本酒ができるまで」を視聴しました。
視聴時間は短いものでしたが、やかりやすく丁寧に編集された内容はすぐに頭に入ってきます。
そして一番は、酒つくりをしている最中の蔵人たちの、眼差しや動き一つひとつが非常に格好く映っていたのが印象的でした。
動画を見終わったら、ワクワクした気持ちをそのままにして、スタッフさんが見学ルートへ案内してくれます。
稲田本店 いざ、酒蔵見学へ!
まず最初に案内されたのは『貯酒場』です。
ズラリと並べられたタンクは二階建ての家ほどの高さがあり、タンク一つの容量は一升瓶(1800ml)で換算すると、だいたい一万本分もの量を保存しておくことができるそうです。
蓋が開いているのは空っぽで、閉まっているのは今も中身が入っているものです。
タンクの中身は日本酒と、長期熟成中で商品になる日を待っている焼酎が眠っています。
焼酎(特に穀物で作られたもの)は寝かせるほど美味しくなりますが、日本酒を熟成させるというのはあまり一般的ではなく、おおよそ一年間で飲み切れるくらいの量を毎回作るそうです。
ワインなどは生まれ年のものを飲むなどの楽しみ方がありますが、日本酒で同じことをやるのは難しそうです。
ただし、稲田本店さんは『二十歳になってから初めて飲む日本酒を、自分たちで作ろう』という企画を行っているそうです。
大々的にやっているわけではなく、非常に小規模でやっている企画のようなので、もし参加してみたいという方は問い合わせより要相談ですね。
次に案内されたのは『瓶詰工場』です。
文字通り、出来上がった日本酒などの瓶詰め作業をするほかにも、瓶にラベルを張ったり、最終的なチェックをして出荷できる状態にする場所です。
ラベルは全て手作業で張っているらしく、この日も作業中の様子を見ることができました。
瓶詰工場につながる形で『瓶洗場』がありました。
奥に進むと『引蔵』という部屋が見えてきます。
日本酒となる前段階にあたる“醪(もろみ=どぶろく状のもの)”をこして、日本酒と酒粕にわけるための場所です。
奥に見える青色のアコーディオンのような機械で搾りを行うそうで、作業自体は早朝に行われることが多く、見学者が搾りの最中を見られる機会はとても少ないとのことです。
部屋の隅にあるオレンジ色の箱には、シート状になるまで絞られた大量の酒粕が積み上げられていました。
引蔵の先には『仕込蔵』が広がっています。
こちらのタンクは、最初に案内された貯酒場にあるタンクの半分ほどの容量になるそうです。
長い棒が突き出して、布がかけられている奥のタンクは今も作業中で、発酵中の醪をかき混ぜたりして濾すタイミングをチェックしています。
最後に案内されたのは『原料処理室』です。
別の場所で精米された酒米(日本酒つくりに適した品種の専用米)を洗ったり、蒸しあげた米に麹菌をつけたりする場所で、この辺りまでくると甘い香りを嗅ぐことができます。
中では蔵人たちが作業をしていて、米を蒸している様子を見ることができました。
順路としては、すべての工程をさかのぼっていくような形で進む見学内容です。
見学が終わったら動画を見た部屋まで戻ります。
その部屋を抜けると、お土産や試飲ができるフロアがありました。
フロアの様子は、鳥取マガジンが以前書いた記事を参照していただくとして、実際に試飲してみたお酒の中で一番印象的だったのはIKU’S(いくす)です。
日本酒独特の香りが苦手で飲めない、日本酒って飲んだことがないから何を選んだらいいかわからないという方も、コチラなら美味しく日本酒をいただくことができるのではないでしょうか。
際立つ甘さの中に感じるほのかな酸味が特徴的で、非常にやさしい口当たりの一本でした。
原料は純米大吟醸を作るときと同じものをつかっており、混ぜ物など一切なく、発酵の違いで現れる純米大吟醸との変化を楽しむことができます。
鳥取マガジン[鳥取産]鳥取県米子市の地酒「稲田本店」酒蔵で買う酒!
稲田本店 まとめ
老舗酒蔵が行う酒造りの様子を垣間見ることができる、酒好きにはタマラナイひと時を体験できる楽しい企画でした。
見学に行ってみたいけど場所が遠いから気軽に行くことができないという方は、稲田本店のオンラインショップから購入してみるのも良いと思います。
少し分かりにくい場所にありますが、確かなものを丹精に作りあげる職人たちが働く場所でした。
お酒の試飲はできますが、飲酒運転はダメですよ!絶対ですからね!!(この日は、奥さんに車を出して貰いました)
●稲田本店オンラインショップ https://www.inata.co.jp/products
稲田本店さんのホームページにもありますが、万が一ということもあります。見学に行かれる当日の朝食には、以下の食べ物をさけるようにしましょう。
納豆=枯草菌。
日本酒つくりに必要な『麹』に枯草菌が混入すると、麹菌が酵素を作れなくなってしまい酒つくりそのものが出来なくなってしまい、まさに大問題となります。禁忌です。
ヨーグルトや漬物=乳酸菌。
蔵人たちの間では“火落ち菌”と呼ばれ、日本酒つくりの途中で入り込んでしまうと、白濁したり異臭がでる上に味が酸っぱくなって売り物にならなくなってしまいます。
お店の概要
店名 稲田本店
住所 鳥取県米子市夜見町325-16
時間 9:00~16:30
休み 土・日・祝日
HP https://www.inata.co.jp/
酒蔵見学はツアーなど団体での参加はもちろんですが、個人での参加といった少人数でも受付をしています。
予約は稲田本店さんの公式ホームページにある申し込みフォームか、電話0859-29-1108でも申し込みができます。(電話の場合『ホームページを見ました』と伝えるとスムーズです)
●稲田本店酒蔵見学申し込みページ https://www.inata.co.jp/tour
(上記の情報は記事作成時点でのものです)
くしさぶろー
結婚がきっかけで鳥取へ引っ越してきたIターン者。
食や妖怪が好き。バイクにも乗っています。
Twitter:https://twitter.com/you1000555