[米子市]ANAクラウンプラザホテル米子の、日本料理レストラン「雲海」で“とっとりジビエ”を知る!!
ANAクラウンプラザホテル米子内にある日本料理レストラン「雲海」は本格的な日本料理をカジュアルに楽しめることができるレストランです。
以前、鳥取マガジンが書いた記事のお店ですが、新ライターくしさぶろーが行ってきました!→[米子市]食通が唸る!大山どりの親子重「雲海」ANAクラウンプラザホテル米子 )
日本料理レストラン「雲海」 アクセス
住所は、鳥取県米子市久米町53−2
近くには国際ファミリープラザなどがあります。
ホテルに入ると正面には受付があり、右手には「カフェ・イン・ザ・パーク」があり、左手には「アトリウムラウンジ」があります。
受付の前を横切り、右に曲がった先に日本料理レストラン「雲海」が見えてきます。
<雲海 ジビエのまえに>
玄関にかけられていたコチラの暖簾。
山陰の三絵絣のひとつ『弓浜絣(ゆみはまかすり)』だそうで、調べてみたら250年前から受け継がれている伝統工芸品になります。(あとの二つは倉吉絣、広瀬絣でした)
深みのある藍色へ染め上げられた生地に、目の覚めるような白抜きがとても映えます。
暖簾の真ん中に描かれた大山と、それを囲むようにして浮かぶ雲の構図は、絵師さんのセンスが光る美しい一品。
お店の「雲海」という名前にピッタリですね!
店内に入って真っ先に目を引いたのは、木彫りの鬼太郎たちとともにあった、食のみやこ鳥取県・推進三ツ星サポーターの称号でした。
地産地消を活発に行い、情報発信もしている店舗に贈られるものだそうで、これからいただく“とっとりジビエ”への期待が高まります。
<雲海 メニュー>
今回はこちらの『今月の逸品』と書かれたメニューをピックアップしたいと思います。
この度いただくのは『猪肉のまきば鍋(税込み1,573円)』です。
メニューには他にもズワイガニ・大山どり・牛に魚介類と並んでいます。
鳥取県に馴染みのある食材を意識して使っているのかなと思ったら、端っこに『食のみやこ鳥取県』のロゴが見えて思わず納得。
余白には可愛いイラストが添えられていました。
梅の枝にとまるウグイスの姿は、春の訪れを知らせる象徴としてよく知られています。
冬の味覚であるズワイ蟹と一緒に描かれている辺り、そろそろ暖かな季節が恋しくなってきた、という作り手の想いがあるのかもしれません。
<雲海 いざ“猪肉のまきば鍋”実食!>
注文した後にメニューの撮影などをしていると、ビックリするくらいの速さで運ばれてきました。
火をつけるところまでは仲居さんにやっていただき、あとのことは食べる人の好みでお任せというスタイルでした。
一番目を引くのは、やっぱり一番手前のイノシシ肉でしょう。
コチラはロースでしょうか。
イノシシ肉は、またの名を牡丹(ぼたん)肉とも呼ばれます。
お皿に盛るときに「まるで牡丹の花のようではないか」と思わせるくらい綺麗な盛り付け方が出来るから、など様々ないわれがあるようです。
牡丹の仲間には、11月~1月くらいまでの間に花を咲かせる種類もあります。
狩猟解禁日は法律により、11月15日と決まっています。(北海道を除く)
上記二つの時期が重なっているというのも、もしかしたら牡丹の由来に関係があるのかもしれません。
お肉以外の食材は、白菜・人参・水菜・白ネギ・しめじ・えのき・絹豆腐。
全て地元産を使っているという徹底っぷりは、流石は三ツ星といったところでしょう。
スープは牛乳ベースで、かつおだしを効かせたもの。
ホテル宿泊客限定で出している料理の中に、大山どりを使った『まきば鍋』というものがあるらしく、全く同じスープを使っているのだそう。
普段ならホテルに泊まらないと食べることができない味を、ランチで楽しめるというのはありがたい事です。
使われている牛乳は、おなじみ白バラ牛乳でした。
まきば、と言えばイメージできるのは牧場。牧場にいる動物と言えば牛、と思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし驚いたことに、鳥取県倉吉市服部には「日本猪牧場」が存在するのです!
捕獲した野生の猪を牧場に放し、育成して肉質を整えてから出荷するという唯一無二の試みをされています。→(●北栄町Facebook日本猪牧場・日本猪飼育研究所、日本猪牧場 日本猪飼育研究所【公式】Twitter)
余談ですが。
調理師専門学校に通っていた時、ジビエを取り扱う飲食店のシェフが実習の先生として来られていて、その時に聞いた言葉を思い出しました。
しとめた野生の動物は、その全てが食材として使えるわけではなく、大部分が使うことができずに捨ててしまうのだとか。
猟銃でしとめるときは頭を一発で狙い撃つのが鉄則で、さもないと痛みで暴れたりして劣化が激しくなります。
罠で捕獲したあとの獲物たちは、死に物狂いで罠を破壊しようとして傷だらけになったり、強いストレスのせいで絶命してしまうこともあると聞きました。
捨てることなく使い切ろう、大事な命を美味しくいただこうという強い意志が、日本猪牧場から伝わってくるような気がしますね。
具材を入れる前に、湧いてきたスープを試しに一口飲んでみます。
この時はまだ牛乳を使っているとは知らず、豆乳スープに似たコクと口当たりだけど、何かが決定的に違う気がする……と思いながら、次にイノシシ肉を一枚だけ煮て食べてみました。
きちんとジビエを食べたのはコレが初めての体験でしたが、イノシシ肉、旨いです。
イノシシ肉の先入観として、臭いとか硬いとかマイナスなイメージばかりあったのですが、本当に旨いです。
飼育された豚肉と比べたら、肉の硬さを確かに感じられるものの、言われてみれば硬いかもしれないと思える程度だと思います。噛めば噛むほど溢れてくる肉の旨味と、スープの味が調和して、僕には甘く感じられました。
残りの食材を全部入れてフタを閉め、柔らかくなるまでコトコト。
ほとんどが一口サイズにカットされているので、火が通るまでそれほど待たずに食べられます。
肉の次に驚いたのは、豆腐でした。
箸でつかんだ時、全く形崩れを起こさなかったので木綿豆腐だと勘違いするほど、しっかりとした豆腐です。
煮てもしっかりと形が残っており、のど越しも非常になめらかで美味しくいただきました。個人的に買って、湯豆腐と熱燗で一杯やりたくなるほどです。
最後に残ったスープを飲んだ時、思わぬ衝撃が走ります。
全ての旨味が溶け出した後の、スープに起きる変化がまさに劇的!!
最初に一口飲んでおいて正解だったと思えるほど、とてもまろやかでコクのある味わいに舌鼓を打つことになりました。
ごちそうさまでした。
とっとりジビエレストランフェア
みなさんは「鳥取県庁市場開拓局・食のみやこ推進課」という方々をご存知でしょうか。
そちらで行われている事業のひとつに“食のみやこ鳥取県”というテーマがあります。
白ネギ、ねばりっこ、松葉ガニなどといった鳥取県の魅力的な食材を、今よりももっと広くたくさんの人に知ってもらう事が大目的のようです。(●食のみやこ鳥取県ホームページ)
その中に“とっとりジビエ”があります。ジビエとはフランス発祥の食文化で、野生に生きる動物たちを食材として捕獲して調理することを指します。
鳥取の山間部で多発していた害獣被害に対処して、捕獲したシカやイノシシを処分するのではなく、新資源として活用しようという取り組みが“とっとりジビエ”になります。
その“とっとりジビエ”を堪能できるイベントが開催中です。期間は 2月17日(月)~3月6日(金)までの約2週間!!
お店によっては事前に予約をしていないと駄目な所もあるので、下記サイトで十分にチェックをしてから行きましょう。(●とっとりジビエレストランフェアホームページ)
<雲海 まとめ>
お会計の時に「雲海」の店内で見つけたチラシを渡して、1つ目のスタンプをゲットです。ジビエ加工品などが抽選で30名に当たるスタンプラリーは、一口からでも応募できます。
「鳥取県庁市場開拓局・食のみやこ推進課」が送る、とっとりジビエレストランフェアはまだまだ始まったばかりです。
鳥取県の新しい魅力を味わいに、ちょっとお出かけしてみませんか?
<ANAクラウンプラザホテル米子「雲海」>
住所 鳥取県米子市久米町53-2
電話 0859-36-1116(雲海直通ダイヤル)
営業日 年中無休
時間 昼食 / 11:30~14:30
夕食 / 17:00~21:00 (L.O.20:30)
(上記の情報は記事作成時点でのものです)
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名前 くしさぶろー
結婚がきっかけで鳥取へ引っ越してきたIターン者。
食や妖怪が好き。バイクにも乗っています。
連絡先 kushi.third@gmail.com
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