吸い込まれるような深い藍色と、独特の柄が印象的な島根県安来市の「広瀬絣」をご存知でしょうか?
広瀬絣とは無形文化財にも登録された島根県安来市広瀬で製造されている絣のことです。
昔ながらの手仕事が織りなす作品の数々は唯一無二で温かみを感じることができます。
そんな今回は「広瀬絣センター」で藍染めを体験してきました。
広瀬絣センター住所
住所は〒692–0402 島根県安来市広瀬町町帳775–1です。
月山富田城跡の麓に位置していることから御城印はこちらでもいただけます。
安来市の道の駅としての役割もあり、お食事処で食事をされてたり、広瀬絣商品をお土産用にショッピングを楽しむ方もおられました。
広瀬絣とは?
弓浜絣・倉吉絣と並ぶ山陰の三絵絣と言わる伝統的な染色技法のこと。
広瀬絣は島根県安来市広瀬が発祥の地で、昭和37年に無形文化財に登録され、のちの昭和47年には国の記録作成等の処置を講ずるべき無形文化財にもなっています。
歴史的にも芸術的にも価値が高いと言われています。
オリジナルハンカチの藍染め体験
今回体験させていただいたのはハンカチ藍染め体験
1つとして同じものはできない、手作りのハンカチが作れるのでワクワクしました!
まずはハンカチを輪ゴムで縛って柄を作ります。
ツノを立てるように輪ゴムを縛ると丸型の模様ができ、端と端をまとめて縛れば横線のような柄を描くことができます。
ここでのポイントは、かなりキツめに硬く縛ることです!
結びをしっかりする方がくっきりと柄が出るので、ゆとりがないように結びました!
その他にも輪ゴムを二重にすると◎のような柄を出すこともできるとのこと。
頭の中にある完成図を想像しながら、私の場合はこのような形になりました!
輪ゴムで縛ったハンカチは甕(かめ)で早速染めていきます。
甕の深さは1メートル以上あるとのことで、落としてしまったらもう見つからないんじゃないかと内心ハラハラしました!
ゴム手袋を装着し甕にゆっくりと入れていきます。
まずはそのまま3分染液に全体を浸し、時々持つところを変えながら、浸したまま縮めたり、広げたりして満遍なく行き渡るように染めます。
そのあとは一旦甕から取り出して硬く絞り、ハンカチ全体に空気を含ませるように広げます。
浸けるだけでは色は付かず、しっかりと空気に触れることで発色が綺麗になるそうです!
染液の入った甕(かめ)は色の濃度別に4つあり、ムラになりにくいように薄い染液から、順番に1回ずつ繰り返し最後に濃い染液で染めていきます(計4回)
二重に結んでいる箇所がある場合や希望のイメージによっては、ここで一旦輪ゴムを切ってから再度染めて濃淡を調整します。
甕の中には藍染め液の原料となっている蒅藍(すくもあい)が沈んでいます。
その色をよくみてみると手前から奥にかけて液体だけでなく、浮いている藍の華(あいのはな=発酵で出てくる泡)の濃淡の違いがよくわかりました。
染めて色をつけたあとは、輪ゴムを切って模様を確認します。
仕上がったハンカチを水でアク抜きをします。
③で見るより、より藍色と白い部分がはっきりしたように思えます。
↑仕上がった私のハンカチのデザインはこのようになりました!
輪ゴムを二重に結んだところがお花のようになっていてとても気に入りました。
水から引き上げた後は一旦乾燥させたものを持ち帰り、いただいた説明書の通りに、仕上げに自宅で最後のアク抜きをします。
いただいた説明書通りに、熱湯で最後のアク抜きをします。
その後は乾燥させて完成です。
広瀬絣の特徴
藍で染めることで、染める前よりも布が丈夫になることも特長のひとつだそう。
さらに、藍液の匂いを虫が嫌うことから防虫の効果も!
そのことから昔は布団などの寝具、農作業の作業着にも用いられるなど日常生活に根付いていた歴史があったとか。
見た目の美しさだけでなく、実用性もあるところが魅力的ですね。
広瀬絣 ハンカチ藍染体験まとめ
歴史的な技法をゆっくり説明を受けながら制作できるので、最後まで楽しく学びながら体験をすることができました。
今回のハンカチのように日常的なアイテムに伝統文化が絡んだものがあると、生活に豊かさと潤いを与えてくれるような気がします。
工程が多い様にみえますが広瀬絣の歴史背景などのお話もたくさん聞くことができ、とても楽しい思い出になりました!
安来市広瀬に伝わる伝統的な文化を是非ご堪能ください。
広瀬絣センター データ
※藍染め体験は1週間前から要予約
1〜5名 約1時間
10〜20名まで 約2時間
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住所:島根県安来市広瀬町町帳775–1
電話番号:0854−32−2575
定休日:水曜日 年末年始
営業時間:10:00〜17:00
(上記の情報は記事作成時点でのものですので参考程度にお願いします。詳しくはお店へお問い合せください。)
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