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肉質日本一!鳥取県が誇る「鳥取和牛」の枝肉展示とセリの見学に行ってきました[鳥取県畜産共進会]【肉畜の部】

令和5年度の鳥取県畜産共進会の『肉畜の部』が鳥取県食肉センターで開催され、「肥育牛(ひいくぎゅう)の部」の枝肉一般展示と枝肉せりの見学に行ってきました。

 

「肥育牛の部」では、肥育牛黒毛和種40頭が出品。

 

肉付きや肉色、締まり、脂肪の交雑具合、歩留まりなどを基準に審査された後、一般展示、授賞式、枝肉せりの順で進められました。

 

「今年度は、脂肪に含まれるオレイン酸の率が特に高いブランド牛、オレイン55に18頭が認定され、非常に良好な枝肉がそろった出品となりました。」と審査長を務めた県畜産振興課の福田孝彦課長がコメントされたように、ハイレベルの共進会となり、年々鳥取和牛の質が上がってきているとのこと。

 

今回の取材で、鳥取県が誇る「鳥取和牛」が、私たちの元に届くまでの裏側に触れることができました。

 

ご参加お待ちしています。

 

グランドチャンピオン

和牛のオリンピックとも呼ばれる「全国和牛能力共進会」で肉質日本一を獲得した鳥取和牛。

 

2017年に開催された第11回の和牛オリンピックで、審査対象であるロース芯の面積、枝肉重量の数値など各指標で日本一となった名牛「白鵬85の3」の存在は、鳥取県の畜産業にとって、とても大きいといえるでしょう。

 

ハイレベルの出品揃いとなった今回の「肥育牛の部」で、グランドチャンピオンとなった谷口畜産(鳥取市河原町)の「由」も白鵬85の3の子。

 

サシ、きめの細やかさに優れた非常に良好な枝肉と評され、セリでは1キロ当たり5千円の値が付きました。(平均単価は2855円)

 

「高いレベルの出品がそろう中で、最高の評価がいただけてうれしいです。繁殖から手掛けた牛なのでスタッフも喜ぶと思います」と、谷口畜産の谷口拓也代表。

 

白鵬85の3の子は、同大会で7年連続チャンピオンに輝きました。

 

一般展示

第1日目に会場に搬入された後、生体測定。第2日目に、と畜。

 

第3日目に、枝肉として冷蔵庫に保管。

 

第4日目に格付けと枝肉審査、枝肉の各部位測定が行われた後、第5日目の取材日に一般展示として並ぶ枝肉を、冷蔵庫で下見をさせてもらいました。

 

冷蔵庫の中で、上から吊り下げられた大きな枝肉。

 

ずらりと並ぶ光景に圧倒されましたが、実際に間近で見てみると枝肉それぞれに個性があり、確かに生きていた証を感じることができました。

 

枝肉とは、牛一頭から頭部、尾、四肢端などを切り取り、皮や内臓を取り除いた状態のことを言います。

 

肉の断面にライトを当て、脂肪交雑(BMS)、肉色などを確認している様子です。

 

牛枝肉格付けは肉質、歩留などの点から審査し格付けされます。

 

一般展示の下見は、牛枝肉格付け明細書と照らし合わせながら、枝肉の状態を確認する重要な時間です。

 

審査終了後、賞を得た牛の枝肉には入賞札が掛けられます。

 

こちらは、出品番号34番、グランドチャンピオンに輝いた 谷口畜産の枝肉です。

 

サシのきれいに入った美しいロース芯(胸最長筋面積)など、きめの細やかさに優れた非常に良好な枝肉と評価されました。

 

その他「ロース芯賞」「脂肪の質賞」など各部位で優れた枝肉にも賞が付けられました。

 

今回の出品会で、18頭も該当したという「鳥取和牛オレイン55」。

 

オレイン酸は、鳥取和牛の中からオレイン酸を55%以上含む牛肉を「鳥取和牛オレイン55」として2011年にブランド化。

 

オレイン酸含量の高い脂肪は、低い温度で融ける脂肪となり、口溶けや風味が良いとされています。

 

セリ会場の様子

枝肉展示会場横の部屋が「特設セリ会場」となっていました。

 

県内外の仲卸業者、売買参加者、生産者の方などが集まったセリ会場には、緊迫した空気が流れます。

 

セリ人が、流れるように金額を読み上げ、札を挙げる購買者の方々。

 

牛枝肉格付け明細書と展示での下見、そしてこれまでの経験から判断しセリ落としていきます。

 

枝肉すべてのセリが終わるまで、真剣勝負が続きました。

 

生産者さんの思い

生後9か月の子牛を購入し、27~28ヶ月齢までの間、大切に大切に育ててきた牛。

 

実際に牛を肥育しておられる生産者さんにお話を伺いました。

 

出荷した後、枝肉となった牛の状態を実際に目にしてどうでしたか。

  

「想像以上にいい状態で安心しました。」

 

「実際に目にするまで、サシの具合や肉質、締まり、きめなど分からないので枝肉の様子を見るまでが仕事だと思っています。」

 

27~28ヶ月の約2年近く飼育している間には、病気になって死亡する牛もいるそうです。

 

生産者さんが子牛を購入後、出荷するまでの貴重なお話を聞かせていただきました。ありがとうございます。

 

鳥取和牛

大自然の澄んだ空気と、ミネラル豊富な伏流水に恵まれて元気に育つ牛たち。

 

生産者の方々は、牛たちになるべくストレスがかからないよう環境を整え、独自の工夫を凝らした飼料などを与え大切に育てておられます。

 

口の中でとろけるような旨み、コクがありまろやかな美味しさの鳥取和牛を生み出しているのは、恵まれた自然環境と生産者さんの努力によるもの。鳥取和牛の質は、年々良いものへと進化し続けていくのでしょう。

 

今回の取材を通して、鳥取和牛に携わるたくさんの人の思いがあることを知り、ますます鳥取和牛のファンになりました。

 

これからも、鳥取県が誇る「肉質日本一」の鳥取和牛を食べて、美味しさと質の向上を応援していきたいです。

 

ぜひ鳥取和牛を食べて応援してみてください。

 

(データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。変更ある場合がありますので参考程度にお願いします。)

 

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