鳥取県移住者インタビュー。
鳥取県米子市出身の兆(きざし)さんは、18歳でミュージシャンを目指すため上京。音楽学校を卒業して、アパレルの仕事を始め、自身のブランド「兆-KIZASI- MADE WITH JAPAN 」を立ちあげました。
兆さんが立ち上げたアパレルブランド「兆-KIZASI- MADE WITH JAPAN 」は、エシカルファッションをテーマにされています。
エシカル(Ethical)とは直訳すると「倫理的な・道徳上の」という意味があり、人や地球環境、社会などに配慮された物事を指します。そして、それらに配慮して生産された商品を購入することを「エシカル消費」と呼ぶそうです。
そんな新しい挑戦に向けて始動した頃、生まれ育った鳥取県へのUターンを決意。
兆さんの鳥取での活動紹介と、地元へUターンを決めたキッカケ、今の思いなどをインタビューしました。
コロナ禍に直面し鳥取へUターンを決意!ストレスなく行動ができる自然の温かさを再認識
ーーー鳥取へのUターンを決断されたきっかけはどういったことですか?
「ブランドを立ち上げた頃と同時期に、世間がコロナ禍になってしまいました。
まもなくして緊急事態宣言が出てしまい、計画されていた展示会などのスケジュールもいったん白紙状態になりました。音楽活動もできないので、正直どうにもならなかったです。
そこで鳥取に帰ろうかなと考えるようになりました。以前からいつかは自分も携わりたいという気持ちで学んでいた伯州綿(はくしゅうめん)の取り組みに集中するため、本格的に鳥取へUターンすることを決めました。」
ーーー都会ではなく鳥取県だからこそできる可能性や魅力とは?
「1番はストレスがないことです。
東京にいた頃は忙しくて、とにかく時間がないという感覚で過ごしていました。新しい挑戦をしたくても、リスクが大きいうえに生活を優先しなければならないプレッシャーがあるため、行動に移せないことがストレスでしたね。
そのぶん鳥取では、海や山もあって心が無になれるところがすぐ身近にあるので、時間がゆっくりと流れているような気にさせてくれます。
また県や市からのバックアップも強いことや、人との繋がりがすごく感じられるので、新しいことへの挑戦もどんどんできる環境がすごく魅力的ですね。」
兆さんの鳥取での主な活動
鳥取へ戻った兆さんは、以前から学んでいた「伯州綿」の栽培に挑戦することに。
伯州綿は、鳥取県西部の弓浜半島一帯で江戸時代に栽培が始められた綿です。境港市では、自然環境や人へ配慮された綿づくりを行ない、未来に継承するための活動を地域全体で取り組んでいます。
現在、兆さんは、境港市の伯州綿栽培サポーターとして栽培や商品開発に奮闘中です。
ーーー活動をするうえで葛藤や悩んだ時には、どうしていますか?
「とりあえず考えることをやめます。アイディアも浮かばないし考えてもどうしようもない時は、『今日は何もしない』と決めて、公園に行って音楽を聴いたり、読書をしたりしていました。
数日後には考える隙間ができて、また頑張ることができます。」
後悔はしたくないからこそ挑戦し続けることが大切!
ーーー兆さんが大切にされている思いや言葉などはありますか?
「『やらない後悔よりやる後悔』といつも思って行動しています。音楽活動も、アパレルの仕事や鳥取へのUターンもすべてが自分で『やりたい』と思って行動をしてきたからこその今なので、それはすごく大切にしています。
失敗もたくさんありましたが、今はどれもやってきてよかったと思えます。」
行動力のある鳥取だからこそ挑戦し続けることができた
ーーー兆さんは今、鳥取県の未来がどうなったらいいなと思いますか?
「鳥取県は環境に関することも、いち早く新しい取り組みを行う場所です。その行動力のすごさをもっと県民の方や、世の中にも注目されてほしいなと僕は思います。
そして日本全体を引っ張って行けるような鳥取県になってほしいです!」
鳥取から世界中に思いやりのある商品を届けたい
ーーー今後の抱負や展開などあれば教えてください。
「境港市の『伯州綿』をつかった取り組みを本格的に始動していこうと思います。地元だけではなく、もっと広い世界に素敵な日本の文化として、伝えていけたらと考えています。」
(伯州綿手ぬぐい生地を使用し試作したオリジナルの黒マスク)
アーティスト名やブランド名に『人や動物、地球環境のために、より良い未来への”兆し”となるように』という願いを込めて『兆-KIZASI-』という言葉をいれているそうです。
こういった取り組みが、もっと多くの人に伝わるよう鳥取県から世界に繋げていきたいですね。
兆さん、どうもありがとうございました!
兆さんの移住スケジュール
2011年 18歳で上京、音楽専門学校に進学
2015年 バンド活動終了後、原宿系ファッションブランドのモデル・デザイナーを務める
2018年 環境問題や社会問題に関心を持ち、夏にエシカルコンシェルジュ講座を受講・修了
2020年2月 独立後、自身のブランド 「兆-KIZASI- MADE WITH JAPAN」 を設立
2020年10月 コロナの状況を受けUターン帰省。地元の鳥取県米子市で活動を開始
2021年 自宅にて伯州綿の栽培を開始
2022年 境港市の伯州綿栽培サポーターに登録、栽培・商品開発に勤しむ
とっとり移住定住ポータルサイト 鳥取来楽暮(とっとりコラボ)
移住を検討している方や、鳥取に帰りたい方などに向けて、移住について書かれたサイトが「とっとり移住定住ポータルサイト 鳥取来楽暮」です。
鳥取の魅力、県内の場所について、移住の流れ、仕事住まい、支援制度、相談窓口、移住イベント情報など、移住のことならなんでも載っているサイトです。
サイトにはたくさんイベントが掲載されています。
2/25→鳥取来楽暮カフェ「移住したらどうなる!?とっとりの子育てと教育事情(東京会場/オンライン)
3/4→鳥取来楽暮カフェ「とっとりいじゅうどうする?」(大阪会場)
などなど
定期的にさまざまなイベントが開催されているので、気軽に参加してみてください。
ホームページアドレスはこちら→ https://furusato.tori-info.co.jp/iju/
(データ・写真など上記情報は記事作成時点のものです。変更ある場合がありますので参考程度にお願いします。)
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