[感想]ネタバレなし「君の名は。」アニメ史に残る映画だった。
こんにちは、鳥取マガジン(@tottorimagazine)です。
元映画研究部部長だった編集長トマルの鳥取で見れるおすすめの映画!
「君の名は。」を見てきました。
映画「君の名は。」を見た。これは決定的な作品だ。これを見ずに今年の邦画界は語れない。2016年に「シン・ゴジラ」そして「君の名は。」が放映されたこと。そしてどちらも見れたことは、幸運だったとしか思えない。
— 鳥取マガジン (@tottorimagazine) 2016年8月30日
見たときにこうつぶやいてしまうほどの興奮ぶり。(僕にとって)決定的な映画が見れたことが嬉しかったのです。
大ヒットスタートしています。
8月26日に全国301スクリーンで封切られた同作は、27日までの2日間で観客動員約59万人、興行収入約7億7000万円(26日が約3億4800万円、27日が約4億2200万円)を記録。
eiga.com
この映画は、監督は『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』で知られる新海誠。作画監督は『千と千尋の神隠し』(01年)など数多くのスタジオジブリ作品を手掛けた安藤雅司。『心が叫びたがってるんだ。』(15年)などの田中将賀がキャラクターデザイン。そして音楽にはRADWIMPS。とアニメ界にとって豪華なメンバーがそろった映画です。こうなれば期待しないわけにはいきません。
脚本が素晴らしい。伏線がたくさん。
出てくる登場人物のセリフ、行動、アイテムが、のちのちのストーリー展開に関わってくるものばかりです。見ている方は気が抜けない。
「ここであそこの、あれが関わってくるのか!」って、一見つながりそうにないものが、つながり、そしてまたストーリが展開する。これは脚本がすばらしいから、なせる技でしょう。
登場人物が魅力的
登場人物が魅力的であれば、それだけでも物語は展開します。宮水三葉、立花瀧、奥寺ミキ、宮水一葉、藤井司などなど。
一人一人の性格が丁寧に書かれているお陰で、みんな愛すべきキャラクターとなり、主人公以外もそれぞれに感情移入できます。
絵が素晴らしい。
一つ一つの絵が素晴らしいです。特に風景の絵が良いのです。田舎ののんびりとした美しい自然の風景。彗星や夕方の景色どれも美しい。
それだけでなく、都会の風景もGOODなんです。「都会の風景も良いな」ってしみじみ思っちゃいました。新宿、四谷、六本木、東京に住んだことある人間ならどれも見慣れた風景。実際僕が歩いたことある歩道橋、見覚えあるビル。かなりテンションが上がりました。
RADWIMPSの音楽が素晴らしい
君の名は。案の定というべきか、僕としては実質RADのPVであるということを差し置いても好きにならずにはいられない作品でした。
— くろ (@kuro_the_sky) 2016年8月30日
音楽はRADWIMPS。物語の良い場面ではRADWIMPSの曲が流れます。RADWIMPSファンでない僕でもこの曲の使い方は驚きました。
声や歌詞が物語を邪魔するのかと最初は思いましたが、全くそんなことはなく、逆にあの甲高い野田さんの声が素敵なBGMになっていました。監督はこのRADWIMPSの曲を使ったことについてこう言っています。
──歌の入った曲があれだけ劇中で流れるというのは、ビックリしました。
新海:あれは過剰だと思われて、中には怒る人もいるかもな……とは思いました。それでも今回の映画は、映像も音もテンポ感も過剰であるべきだと、何かで圧倒したいという考えがあったので、自然に歌を4曲を劇中で使うことになりましたね。
監督インタビュー
原作の小説も見るべし
原作の小説も思わず買ってしまいました。これは映画を見た後に読んで欲しい。映画の内容を補完する小説として、映画の余韻の中で読むと、もう一度あの物語の世界に連れ戻してくれます。
映画を振り返りたい人はビジュアルガイド。
ユリイカ 2016年9月号 特集=新海誠 ―『ほしのこえ』から『君の名は。』へ
新海監督についてもっと知りたいなら、こちらの雑誌。
予告編はこちら
この予告編では、映画の面白さが完全には伝わってない。でも映画を見た後に見ると、映画を思い出されて、ちょっと幸せな気持ちになりました。
感想
最近は洋画ばかり見ていました。「シン・ゴジラ」をたまたま見て、邦画の良さに気づきました。ゴジラを見て「ああ、こういうやり方でならハリウッドの映画作家たちに対抗できる」と思ったばかりで、この「君の名は。」を見ました。
「ああ、これだ邦画が進むべき方向はこっちの方向だ。」緻密な脚本。丁寧な人物描写。美しい背景。そして音楽。脚本と知恵と工夫があれば、人の心を動かすことができる。そんなお手本のような映画です。
良い映画でした。「君の名を。」の制作に関わった全ての人にありがとうを言いたい。
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