[書評]「魔法をかける編集」
鳥取マガジンは「鳥取メディア研究部」という活動をしています。その第5回の講義の講師徳谷柿次郎さんが勧めていた本「魔法をかける編集 」を読んでみました。
鳥取メディア研究部の模様はこちら↓
「魔法をかける編集 (しごとのわ)」は、自分の暮らしている場所について考えている人や文章を書きたい人ばかりでなく、日々をよりよく生きたいと思う人にお勧めの本です。
藤本智士さん
著者の藤本さんは雑誌「Re:s」編集長を経て、フリーマガジン「のんびり」、webマガジン「なんも大学」の編集長。著作として「風と土の秋田 二十年後の日本を生きる豊かさのヒント」関わられた本として「いまからノート」などがあります。
編集とは
編集を広義なモノとしてとらえ、編集力を
メディアを活用して状況を変化させるチカラ
と定義します。
このメディアを「雑誌や書籍」だけで考えるのではなく、伝えることができるモノがすべてメディアに捉えています。(例えば自分自身のふるまい方、格好も)
藤本さんは
究極のローカルメディアは自分自身であり、あなたです。
と語り、
あなた自身がどんな服を着て、何を身につけ、どんなものを食べ、誰と付き合い、何を話し、どんな行動をとるか。その一挙手一投足が、あなた自身からの発信であり、それはもはやあなた自身がメディアなんだということです。
と自分自身がメディアであると断言します。
この言葉に僕はしびれました。編集とはその人の生き方や人となりそのもののことですね。
鳥取の良さをつたえたい僕自身がメディアであり、どんなお店でご飯を食べ、どんな洋服を着るのか、僕の一挙手一投足がメディアになる。
なにも考えず無自覚に消費するのではなく、『僕が変えたい、伝えたいことを考えて消費しよう』と思いました。
ビジョンを持って、理想とする状態を目指して
理想とする状態を目指して、
必要なのは「ビジョン」
手前の目標ではなく、理想とする未来の強いビジョン
ビジョンは数字というより、世界そのもののイメージ。
ビジョンとは、理想とする未来。未来にこうなりたいという思いを言葉もしくはイメージにしたもの。
ただ続けているメディアと未来のイメージが明確にあるメディアでは、同じものを作っても、できたものの意味がちがってきます。
鳥取に住む人が豊かで幸せになる。それは鳥取に住むことを誇りに持ち、鳥取に暮らすことを楽しんでいる、そんなイメージです。
鳥取マガジン、僕自身、藤本さんがいう様々なメディアを通じて、実現させたい目標ができました。
おすすめです。
この本を読んだ人はなにを考えたか、色んな人と話をしたい。そんな本でした。