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[シンゴジラ]「ネタバレなし」リズム感すごい。鳥取県出身岡本喜八リスペクト作品。

[映画]シンゴジラ。リズム感がすごい。岡本喜八リスペクト映画。

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こんにちは、鳥取マガジン(@tottorimagazine)です。

 

映画「シンゴジラ」を見てきました。

 

この映画は「新世紀エヴァンゲリオン」の監督として知られる庵野秀明が監督され、俳優に長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、総勢328人が出演しています。

 

監督の庵野さんは、鳥取県米子市出身の岡本喜八監督リスペクト映画と公言しており、鳥取マガジンとしても見ない訳にはいきません。

 

リズム感がすごい


早い台詞回し、頻繁に変わるカット割、揺れるカメラワーク、登場人物と場所表記、どれもリズムよく展開されます。

 

テンポが良いから、全く飽きない。セリフは難しく早口なので、一回聞いただけでは意味が分からないことも多い。しかしそれが音楽のように心地よく感じます。早いカット割と音楽が相まって音楽ライブを見ているようでした。

 

これを見ていて思い出したのが、圧倒的なテンションで駆け抜けて行った映画「マッドマックス」。あの映画は最高の映画でした。マッドマックスがロックオペラだとしたら、シンゴジラは何と呼べば良いか。うーん、アシッドジャズとでも言えば良いでしょうか?違うか!

 

岡本喜八リスペクト

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シンゴジラはかなり岡本喜八監督を意識してつくられています。リスペクト岡本喜八。実際重要なところで岡本監督の写真が使われていました。

 

「ここで岡本監督か!」ってところで岡本監督が登場します。チェックしてみて下さい。

 

最後のクレジットにも岡本喜八(写真)って出てきて、往年の岡本ファンは泣いて喜んでいることでしょう。

 

岡本作品を具体的に挙げるとすれば、政治家や官僚たちが出てくる映画「日本のいちばん長い日」をオマージュしてつくられています。「シンゴジラ」の中で、エリート達が苦悩し右往左往する様子は、まさにこの映画そのものです。

シンゴジラは、岡本喜八監督のリズム感、スピーディーな演出は踏襲されており、独特の移動撮影、人物描写など随所に岡本イズムを感じさせる作品です。

 

岡本監督の作品を見られたことのない方は、岡本喜八監督の作品を見てみて下さい。よりシンゴジラの面白さが分かりますよ。

 

エヴァンゲリオンでやったこと

「シンゴジラ」は新世紀エヴァンゲリオンでやっていることを、そのままシンゴジラで持って来た演出です。

 

庵野監督が得意な方法で、伝統ある「ゴジラ」を調理したように感じます。これが大成功でした。

 

「下手に新しいことに挑戦しないで、自分がやれることをやれる範囲で、ベストを尽くすこと」は、簡単そうで難しい。

 

同じことをするのは案外勇気がいるものです。この勇気を賞賛したい。あっぱれ!庵野監督。

 

シンゴジラの作中に出てくる登場人物も、おのおの自分がやれることでベストを尽くす様子が表されていました。その姿は感動を呼びます。

 

リスペクト庵野監督。リスペクト岡本監督。

伝統と歴史があるゴジラを、様々な制約がある中で、庵野監督は「シンゴジラ」をエンターテイメント作品に仕上げて来ました。これは賞賛すべきことだと思います。

 

CGや映像ではどうしてもハリウッドに勝てないですが、映画の面白さってそれだけじゃないですよね。

 

折しも先日「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」という映画を見ました。CGや派手なアクションなどない映画でしたが、とても面白い映画でした。脚本と知恵と工夫次第で、いくらでも面白いものは作れる見本のような映画でした。

 

「シンゴジラ」もそんな心意気を感じた映画です。岡本喜八リスペクトのこの作品!是非劇場に足を運んで、「シンゴジラ」体験してみて下さい。どんな感想になるか、いろいろな人の声が聞いてみたい。

 

鳥取・島根「シンゴジラ」公開映画館

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